人間中心・未来志向の教育の会議@カタール
2025.12.19
現在、AIを含んだ様々な技術が社会に投入されており、社会における人の役割が大きく変化しています。そのような社会で子供たちが幸せになれるようにするためには、子供たちが活躍するであろう未来の社会を想定しながら教育をデザインしなければなりません。また、新しい教育の実装には時間がかかるため、早くデザインにとりかかる必要があります。より早く的確に今の子供たちが生きることになる未来の社会を想定するには、それをデザインしている人々が集まる場所でやりとりされている情報をいち早く知る必要があります。そのため、教育戦略室では、国際シンクタンクや教育系NPOと定期的に意見交換をしながら、教育の国際会議にも参加して情報を集めています。
11月には、カタール・ドーハで開催されたWISE12サミットで、国際シンクタンクであるザルツブルグ・グローバルのメンバーとともに、学校現場におけるAI活用につていプレゼンをしてきました。

WISE12サミットには、世界中から200名以上の先進的リーダーが集結し、AI時代における教育で、共感、公平性、人間の目的意識がどのような役割を果たすべきなのかについて探求しました。アフリカからは60名以上が参加したそうですが、わたしのチームにもアフリカ・ケニアの方がいらっしゃいました。

様々なAIを駆使したアプリケーションなどが紹介されましたが、特に先生の数が不足している地域への基礎的な学習の基盤として提供されているケースが多く見られました。
会議の最後でWISEのCEOは、「新しい技術の発展には多くの可能性を感じているが、様々な課題もある。理想を追い続けるだけでなく、すべての学習者に具体的に還元されるようにすべきである。」と述べていた。本校でも生徒や先生方のAIの利用は進んでいるため、それと共に、生徒たちや先生方を幸せにするための仕組みや学びの開発にも力を入れています。
未来の学びをデザインしたい先生方、生徒さん、ぜひ自由ヶ丘学園高校で一緒にやりましょう。

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今井 朝子(株)日立製作所にて研究開発に従事した後、アメリカの企業にて東京大学とイリノイ大学とのVRの国際研究プロジェクトに参加し、アプリケーション開発に従事。その後ユーザビリティーに関するフリーランサーとして多数企業の新規事業提案等に携わる。現在、総務省情報通信審議会専門委員、Salzburg Global Fellow(世界をより良くするために活動しているリーダーのための国際NPO)、Karanga執行役員(社会性と情動の学び、生きる力の学びを広めるために活動している国際アライアンス)群馬県非認知教育専門家委員会委員、SEL Japan 運営メンバーを兼務。
<経歴>
・慶應義塾大学理工学部卒業
・慶應義塾大学大学院理工学研究科物理学専攻 修士課程修了
・イリノイ大学コンピュータサイエンス科 修士課程修了
・東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了

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