【国際教養プログラム】モンサンクレール辻口博啓氏インタビュー!
2026.07.16

2026年6月2日、本校の「国際教養プログラム」の一環として、世界的に活躍されるパティシエの辻口博啓氏を、本校生徒が訪問しました。訪問先は、学校のすぐ近くに店を構える有名なパティスリー「モンサンクレール」です。今回のインタビューは、美味しいケーキの秘密を知るだけでなく、世界を見据える経済の視点や地球環境への責任、そして困難を乗り越える生き方そのものを学ぶ、大変貴重な機会となりました。
お話の中でまず印象的だったのは、店名である「モンサンクレール」の由来です。これは辻口氏が修業時代を過ごした南仏・セットの街にある思い出の地から名付けられました。セットは、かつて日本の広島から牡蠣の養殖技術が伝えられたという日本と深い縁のある場所です。フランスの思い出の「丘」と、辻口氏が18歳で修行を始め「いつかここに店を出す」と決意した自由が丘の「丘」が重なり、この地に店が誕生しました。(セットは「風立ちぬ」の元となったポール・ヴァレリーの詩が書かれた土地ということも学びました。)
辻口氏のお菓子作りは、フランスの厳格な伝統技法をベースにしながらも、抹茶や日本最古の柑橘と言われる「大和橘」、よもぎ、ゆずといった和の食材を融合させる独自のスタイルを取り入れるなど、世界中で高く評価されています。しかし、その華やかな世界の裏には、深刻な円安や物価高騰といった世界経済の厳しい現実があります。世界情勢と直結したビジネスの最前線についてもお話を伺うことができました。また、未来を見据えた環境配慮として、無駄を出さない取り組みなど、食材に新たな命を吹き込む持続可能な姿勢にも深く感銘を受けました。
インタビューに参加した生徒たちからは、お菓子作り以上の「人生の哲学」を学んだという感動の声が多く上がりました。特に生徒たちの心に強く響いたのは、辻口氏が世界一になるまでに歩んできた道のりです。実家の和菓子屋が倒産するという思いがけない困難に直面しながらも「やっぱりお菓子作りがしたい」と夢を諦めなかったこと、そしてフランス修業時代には材料を熱心に研究したという、圧倒的な努力のエピソードに生徒たちは大きな衝撃を受けました。
世界トップクラスのパティシエとしての成功の裏にある凄まじい熱意を知り、これから進路や将来に向き合う生徒たちは、「人生で思いがけない壁に出会っても、辻口さんのように前向きに、世界に向けて頑張っていきたい」と、未来への大きな勇気をもらいました。
そして、学んだことをまとめ、記憶に残すために、授業時間に話し合いを重ね、レポートブックを作成しました。さらに、僭越ながら、私たちが何を学び取ったのかをお知らせするため、7月7日にレポートブックをお渡ししてきました。
お忙しい中、私たち自由ヶ丘学園の生徒のために、単なるスイーツの枠を超えた大切な「生き方」を教えてくださった辻口シェフに、心より感謝申し上げます。



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